※この体験談は、執筆者の先生ご自身の思いや感情を、できる限りそのまま表現いただき、私たちもそれを尊重いたしております。表現、用語などは誤解のないように配慮いただいておりますが、お気づきの点がありましたらご意見いただければ幸いです。
私の大まかな経歴は図のようになります。
もともと生理不順であったので、結婚後1年経ち妊活を始めるにあたり、初めから産婦人科を受診し不妊治療の扉をたたきました。
PCOSの診断がくだり、排卵誘発剤を打ちながらタイミングをとること6回、なかなか妊娠には至りませんでした。たった6回ですが、不妊治療初心者の私にはだんだん気持ち的に落ち込んでいきました。そして、もういいや!とヤケクソになりお酒ものみ、身体を冷やすようなアクティビティもした旅行のタイミングで妊娠。ストレスって本当によくないんだなと実感しました(個人の見解です)。
妊娠経過は良好で、同じ病院の麻酔科医である夫の協力もあり、無痛分娩をさせていただく予定で後輩の主治医も動いてくれました。また予定日が10月上旬だったのですが、9月下旬に専門医試験があり、38週という状態で試験を受けに行きたいと懇願し、今思うと後輩の主治医からしたら本当に迷惑な妊婦でした(笑)
しかしながら妊娠出産は自分の予定ではいかないのが世の常で、37週2日で破水。入院後の経過から陣痛促進剤を開始、そのタイミングで硬膜外カテーテルを挿入しましたが、陣痛がスーっとなくなり、普段自分が患者さんには何度も刺している手技ですが感動したのを今でも鮮明に覚えています。
そのままスムーズに分娩にいたり、母子ともに産後の経過もよかったので、産後5日目に身軽になった体で専門医試験を受けることができました。無事試験も合格し、当初の予定とはずれましたが、結果オーライとなりました。
1人目の時は、産後社会から取り残された感や、手技などの感覚が衰えてしまうんじゃないかという焦りから産後6ヶ月で仕事に復帰。(今思うと焦る必要は全然なかったなと思います。)当直とオンコールは免除していただけたので、週5フルタイムでの復帰としました。子供を早く寝かせるために、帰宅後にご飯を準備している時間はなく、週末に離乳食の作り置きを冷凍しておいて対応していました。
もともと子供は2人欲しいなと思っていたので、一人目が1歳になったタイミングで再び不妊治療の扉をたたきました。
一人目の時みたいにそれなりに出来るかなと思っていたら、タイミング→人工授精→体外受精と気づけばステップアップしていき2年の月日を費やすことになりました。
結果的に人工授精に戻して2回目で妊娠にいたりましたが、この2年間は何度も何度も落ち込み、また人の幸せを素直に喜べていない気がしてそんな自分が嫌になったりしたものです。(今同じ状況のかた、そう思う自分を嫌にならないで!そういうときもあるし、そう思っちゃうこともダメなことじゃないです!)
無事妊娠でき喜んだのもつかの間、なんと双子であることが判明。想定外のことで、喜びよりもとまどいが大きかったのを覚えています。
しかし2回目の妊娠かつ、1回目の妊娠経過がよかったので変に余裕を持ってしまっていました。本来双子は26週から産休に入れるのですが、28週まで働いていると、最終出勤日にそのまま切迫にて緊急入院に。その後薬剤による肝障害を発症し、母体搬送され患者として救急車で運ばれるという貴重な体験もしました。
転院後薬剤変更し一旦落ち着いたかと思われたのですが、32週1日で陣発してしまい、そのまま出産になりました。第2子は1510gとぎりぎり低出生体重児、第3子は1315gと極低出生体重児であったため、私が退院した後も双子達はNICUに1~2か月お世話になりました。
早産児・極低出生体重児であったので、当初は合併症や発育の遅れなど心配しましたが、そんな心配をよそに子供たちは元気に育ってくれました。
また保育園に通っている第1子もいるので、風邪などをもらって重篤化しないかも心配していたのですが、育休中は風邪をひくことなく過ごしていました。そのような経過から生後10か月(修正月齢8か月)で復帰することにしました。
今回は実は保活はなしで乗り切りました。というのも、第1子の時に自宅から1番近い保育園に目星をつけたのですが、そこの保育園が基本的に兄弟は受け入れる・卒園児は学童も受け入れてくれるとの噂があったので、この時はしっかり保活を行い、無事第1子入園を果たしていました。
兄弟で別々の保育園しか入れず送迎がとても大変だと巷の噂で聞いたりもするので、3人同じ保育園に入れたことは本当にありがたいことです。
また第1子の時に先のことも見据えて保活できたことはよかったなと思います。
今回も当直・オンコールは免除してもらえるので週5・フルタイムで復帰することにしました。この判断は、双子であること・全員で3人になることをとても甘くみていたなと思います。あの頃の自分に「そんなに甘くはないぞ!!」と言いたいです。
そのような感じであったので、第1子の時から含めて仕事と育児の両立をするうえで工夫したポイント、今回改めて工夫したポイントを交えてお話を続けます。
仕事と育児の両立はとにもかくにも時間との闘いです。そのため我が家でも第1子の時に仕事復帰するうえで、時短のために現代の三種の神器を購入しました。
まずロボット掃除機。子供が起きている間はおもちゃが散乱しているので、どうしても早朝もしくは夜に掃除をかけることになるのでご近所の目も気になるところです。その点毎朝出勤する前にスイッチを押すだけでロボットが甲斐甲斐しく掃除をしてくれます。我が家では掃除担当は夫ですが、毎日ルンバをしておくと週末の掃除機掛けが楽になるそうです。
次に食洗器。こちらも自分で洗っても20~30分ほどで終わる作業ではあるのですが、子供たちが寝てようやくとれる自分の時間の20分は貴重です。
3つ目が乾燥機付き洗濯機。もう一度言いますが、朝と夕方時間との闘いです。いや、もはや戦争です。干して取り入れる時間なんてないのです。(もちろんこれらを自分でされている方もいっぱいおられるとは思うのですが、私はこの3種の神器のおかげでかなり楽になりました。)
また第2・3子の仕事復帰する際、当初は第1子の時から特に何も変えずに復帰しました。が、やはりそれでは立ち回らなくなりました。
もともと第1子の時も週末に離乳食を作り置きして、平日は温め直すだけで乗り切っていました。子供を寝かせた後に時間があったので大人はその後作る形で問題なく過ごせていました。
今回も同じように初めてみたのですが、3人の子供たちを寝かせたら遅くなってしまい、その時点から大人の食事を作り出すとかなり遅くなってしまいます。そのため週末に離乳食(2人分)・幼児食・大人食の作り置きをすることにしました。
そうすることで確かに平日は回るようになったのですが、週末はほぼ料理をしている状態で子供たちとの時間が取れません。
そこで、双子妊娠時に利用した家事代行を再開することにしました。この家事代行、本当におすすめです!!3時間で10~15品の作り置きをしてくださるので、その週は大人のご飯をほぼ作らず乗り切れます!こちらは今でも利用しています。
何度も言いますが、仕事と育児の両立は時間との闘いです。時間がないと身体も疲れますし、心も疲れてしまいます。言い方は悪いですが、お金で買える時間は買ったらいいのです!
最後になりましたが、何よりも周りのサポートがあってこそ仕事復帰後1年乗り越えられました。
双子は一緒に熱を出してくれるわけではなく、むしろお互いに移しあって順々に体調を崩すので、仕事復帰後1年は年間の1/4はどちらかが保育園に行けなかったと思います。
また保育園からの急な呼び出しも多く、その度に嫌な顔をせずに早退させてくださった職場のみなさんには感謝しています。また第2子は病児保育に入れるとストライキを起こして食事を摂らないため預けにくく、両親に来てもらうことも何度もあり、本当に周りのサポートなくして乗り切れなかったと思います。
これを読まれている方も、一人や夫婦だけで抱え込まずにどんどん周りや便利グッズに頼ろうと思うきっかけになれば嬉しく思います。