記事作成日:2024年4月10日

※この体験談は、執筆者の先生ご自身の思いや感情を、できる限りそのまま表現いただき、私たちもそれを尊重いたしております。表現、用語などは誤解のないように配慮いただいておりますが、お気づきの点がありましたらご意見いただければ幸いです。

もぐら
もぐら
卒後10年目 精神科
妻(卒後10年目 外科系)、3児(5歳、2歳、0歳)
実家、義実家とも遠方のため夫婦2人での育児。

1これまでのキャリア

カウンセリングイメージ

私は卒後10年目の精神科医で、専門科に進んでからは大学病院、精神科単科病院、行政機関での勤務経験があります。資格としては卒後7年目で学位、8年目で専門医、9年目で精神保健指定医を取得しました。

妻とは研修医が始まる前に結婚、働き始めは医師としての研鑽を積むことを優先し、5年目(大学病院)に長女、8年目(大学病院)に次女、10年目(行政機関)に長男が誕生しました。
9年目から現在の行政機関に勤務しています。執筆時点で妻は産休中で長女と次女が保育園に入園しています。

2保育園の選定

結婚をしてから長女が生まれるまでの間の時間が長く、妻も同業であり家事については分担して行う習慣ができていました。そのことと実家が遠方であることもあり育児についても自然と2人で行うようになりました。

長女が生まれたときに住んでいた周辺には保育園が複数ありましたが、あまり保育園ごとの差については意識しておらず、見学は2か所のみしか行きませんでした。
見学した片方の保育園は冷暖房がなく、もう1つの保育園が比較的グラウンドが広く給食を園内で作っているという理由で保育園を決めました。

入園してみたところ入園先の保育園は、準備や開催に保護者の関与が必要な行事が多く、クラス会も2カ月に1度程度開催されていました。
他の保育園に通っている友人から得た情報ではクラス会がなく、行事の準備に保護者が参加する必要がない保育園もあるとのことで保育園ごとの差が大きいようです。

保育園の活動に保護者の関わりが多いことは、先生や他の保護者とのコミュニケーションがとりやすいという良い面がある一方、フルタイムの共働き夫婦にとって仕事を終えてから育児に加えてクラス会や行事ごとの会議があるという負担は少なくはありません。
保育園を選ぶ際には、保護者がどの程度保育園の活動に関わる必要があるか調べておくことをお勧めします。

3病児保育の確保

保育先の確保で外せないのが病児保育です。

子供はよく病気に罹るもののだと話にはきいていたもののいざ保育園に通いだしてみると想像以上に発熱や下痢などで休みや呼び出しが頻回でした。
保育園ごとにルールは異なるかもしれませんが、通っている保育園は解熱して24時間は登園が不可となるため一度発熱や下痢が起こると数日は通常保育に通うことが不可となります。
周りでも最初の頃は、1カ月のうち半分も保育園を利用することができなかったという声をしばしば耳にしました。

通常保育を利用できない場合には、病児保育を利用するのですが、新型コロナウイルスの流行が始まり、受け入れ前に病院受診をして検査を受けなければ預かり不可の病児保育がほとんどとなりました。
そのためリスクは承知しつつ受診なしで受け入れをしてもらえる病児保育を利用しているのですが、1日利用すると1人1万円ほどかかり2人だと2万円かかります。
これが数日に及ぶとかなりの高額となるため、なるべく外勤や外来日を夫婦でずらしておき、保育園からの呼び出しや子の看護にどちらかが対応できるよう備えています。
それに加えて実際に利用することはなかったので登録は解除したのですが、両親どちらも迎えに行けないときに迎えをお願いできるサービスにも登録はしていました。

今後は病児保育の受け入れ基準も緩和されていくと思うので比較的安価に利用できる病児保育利用を探すことも考えています。

4子供が生まれてからの働き方

子育てについて実際に長女が生まれるまではどこか安易に考えていたところがありました。

しかし、実際に生まれてみて育児が始まると、当然ではありますがご飯はなかなか食べない、着替えや歯磨きにも一苦労、なかなか寝ない、夜中に何度も起きると想像以上のハードな日々が始まりました。

現在は、5時半に起床して7時半に保育園へ向かう頃には両親ともヘトヘト、そこから仕事を終えて保育園に迎えに行きますが、友達と遊びたがりなかなか帰れない。
帰宅は18時半で夕食と入浴を済ませる頃には20時、その後一緒に遊んで21時頃に子供を寝かせて、そこから夕食の片付け等をして、在宅業務を行い23時就寝。
夜中に何度か子供が起きて、5時半に起床。そこからまた1日が始まり・・を繰り返しています。

次女が生まれてしばらくは大学勤務で、もちろん当直業務もあったのですが、家庭との両立を考え当直業務がなく定時帰宅が可能な行政機関への転勤を希望しました。

いつまで現在の職場で働くか、今後どのような勤務先を選ぶかはまだ悩んでいるところです。

5最後に

習い事などの送迎イメージ

子供が生まれてからの生活は、それまでの仕事中心の生活からは大きく変わりました。

育児を中心にして、残された時間でどのような仕事ができるかを考える毎日です。
最近は長女が習い事を始めるようになり、今後次女、長男もいずれは習い事をしていく中で習い事の曜日や送迎をどうしていくかなど悩みはつきませんが、その場その場で工夫をしてやっていこうと考えています。

ネガティブな話が中心になってしまいましたが、育児自体はもちろん楽しい面は多く大人が成長させてもらっている面も多いと思います。

自身の子育てが一段落すれば次の世代の先生方が子育てをしやすいよう業務交代や当直を積極的にしていけたらと考えています。
どのように子育てと仕事を両立していくかはそれぞれの家族で生活背景や考え方の違いがあり正解はないものだと思いますが、私のこれまでの経験が一つの例として参考になれば幸いです。

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